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第75回全国植樹祭※天皇陛下のお言葉

2025年5月26日 | 片山 晋一
この街からのお知らせ

令和7年5月25日(日)(秩父ミューズパーク)

「第75回全国植樹祭がここ埼玉県で開催され、全国から参加された皆さんと共に出席できることをうれしく思います。
 埼玉県においては、昭和34年に寄居町よりいまちにある金尾山かなおやまで第10回大会が開催され、その会場に植樹された木々は現在緑豊かに育ち、地域の多くの人々に親しまれていると聞いています。
 埼玉県は、甲武信ヶ岳こぶしがたけを始めとする奥秩父の山々や武蔵野の面影を残す里山・平地林など、緑豊かな自然に恵まれています。私もかつて武甲山ぶこうざん雲取山くもとりやま両神山りょうかみさんなどの秩父や奥秩父の山々に登ったことがあり、原生林を思わせる奥深い森林や渓谷などの美しい自然に魅了されたことを今でも懐かしく思い出します。このようなすばらしい自然が多くの人々の手によって守り育てられ、今日こんにちまで受け継がれていることを喜ばしく思います。
 森林は、私たちの生活に欠かすことのできない大切な役割を果たしています。木材などの林産物を供給するほか、水源を保全するとともに、多くの生き物の生息地を提供し、生物の多様性を守っています。また、国土の保全や地球温暖化防止にも寄与するなど、様々な恩恵をもたらしてくれます。
 近年、気候変動の影響がより顕在化してきている中で、森林が持つ役割の重要性はますます高まっています。一人一人が、これからも森林を大切にし、木の循環利用を進めながら健全な森林を育み、未来へと引き継いでいくことは、私たちの果たすべき使命であると考えます。
 本日表彰を受けられる方々を始め、日頃からそれぞれの地域において森林や緑を守り育てる活動に尽力されている全国の皆さんに敬意を表します。そして、そうした活動が、今後とも多くの人々によって支えられるとともに、次の世代に着実に引き継がれ、発展していくことを期待します。
 終わりに、この度の大会テーマである「人・森・川 つなげ未来へ 彩の国」にふさわしく、人々が森や川を大切にしながら自然に親しみ、健全な森林づくりや木材の利用を更に進める活動が、ここ埼玉の地から全国へ、そして未来へとつながっていくことを願い、私の挨拶といたします。」

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